芦生研究林
大正10年(1921)、学術研究及び実地演習を目的として、旧知井村の九ヶ字共有林の一部(4,179.7ha)に99年間の地上権を設定し、芦生演習林と称したことに始まる。大正12(1923)年、事務所、苗畑、宿舎等の用地として、5.9haを購入した。
平成15(2003)年4月、フィールド科学教育研究センターの発足に伴い、森林ステーション・芦生研究林と改称された。
本研究林(4,185.6ha)は、京都市の北約35kmにあり、福井県と滋賀県に接する京都府北東部、由良川の源流域に位置する。標高は355~959mで、標高600~800mの部分が全面積の約2/3を占める。丹波高地にみられる準平原状の地形を呈しているが、斜面部は全般的に急峻であり、傾斜は30~40度のところが多い。地質は中・古生層に属する丹波帯と呼ばれる砂岩や泥岩(頁岩)の基盤岩に東西に延びるチャート層を挟む。チャートが卓越する場所では急崖や滝が形成されている。土壌は大部分が褐色森林土となっており、やや粘質で腐植に富んだ表土の厚いBD型が多いが、稜線や小尾根の乾燥地にはBD-d型土壌も見られる。また、沢沿いにはBE型やBF型土壌が、標高800m以上の稜線にはポドゾル土壌が局所的に認められる。
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