■篠窯跡群
大谷3号窯は平安期最大級
亀岡・篠窯跡群 阪大発表
京都府亀岡市篠町の篠窯跡群・大谷3号窯(2基)を調査している大阪大学考古学研究室は25日、平安時代前期後半(9世紀後半)に平安京などへ高級品とされた緑釉(ゆう)陶器を供給していたとされる大谷3号窯について、「当時では全国的にも最大級で、大型の窯で緑釉陶器を生産するなど近畿の生産拠点だったと見られる」と発表した。
工人たちが都の技術に加え、丹波の技術を生かしながら高度な陶器製造をしていたことがうかがえる、としている。
今回の調査では、昨年8月に同窯の灰原(ごみ捨て場)から緑釉陶器や、陶器を焼く際、製品同士が付着するのを防ぐ窯道具の三叉トチンが発見されのを受け、窯の規模や構造を確認していた。
この結果、窯2基は、山の斜面を掘り、その上に枠木をかぶせたとみられる半地下式だったことが判明。一つは幅約1・7メートル、高さ約60センチ(推定)、長さ約10メートル、隣接したもう一つの窯は幅約1・5メートル、高さ同、長さ約8メートルで、「大きい窯は当時としては全国的にも最大級で、規模から見て大型陶器を作る近畿有数の生産拠点だった」(同研究所)としている。窯からは緑釉陶器の皿の破片など数十片も見つかった。
また、緑釉陶器の製造では、洛西地域の工人集団らが、地表に作った小型の窯で製作していたと見られていたが、今回の調査で山の斜面を利用した大規模な窯跡が確認されたことなどから、同研究所の高橋照彦助教授(考古学)は「口丹波での緑釉陶器は、都の工人の流入によって製造されたのではなく、都の技術と口丹波で培われた伝
統的な製法を組み合わせた上で、地元の工人が製造していたと考えられる」としている
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2010年9月4日土曜日
丹波焼きのルーツかも?
当時の記事をそのまま掲載。
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