2010年2月7日日曜日

修学旅行費用は本当に割高なのか?

ふた昔前に、テレビや新聞で「修学旅行費用は割高?」といったような内容の特集番組や記事を見掛けたことがある。最近はほとんどこんな間抜けな言いがかりをつけるマスコミは皆無だが?今一度、はたして本当に割高なのだろうか。この件について私なりの見解を述べてみたい。 1.修学旅行費用割高論の根拠  このテーマについての間違った視点をまず指摘しよう。
<勘違い1>パック旅行と修学旅行との単純比較
取り上げられている比較の仕方についてはパック旅行という「企画主催旅行」と修学旅行という「手配旅行」の旅行料金を単純比較するのはおかしい。この比較の仕方はまるでオーダメイドのスーツが大量生産された既成品(レディメイド)のスーツより割高でないか、というのに同じだ。誤解しないで欲しい、私はここでレディメイドだから修学旅行が高くて当たり前といっているのではない、比較することがそもそも無理があるといっているのだ。比較できないではないか。
それでは比較するためにはどうすればいいのか、簡単なことだ修学旅行のパック旅行と比較すればいい。また逆に一般の手配と同様に比較すればいいのだ。
しかし残念ながら、修学旅行の「パック旅行」というものは、まだこの世に存在しないのだ。私は常日頃からこの修学旅行のパック旅行が開発されればたいへん安く旅行が実施できると考えている。旅行代理店の設定する「パック旅行」はそもそも旅行客があまり動かない時期に、限定数、一種の特別限定価格で設定をしている。時期が平日であったり、何らかの制約があって、この料金というような商品になっている。だから格安なのだ。もちろん価格と引き換えの制約はともうなう。まずここでは宿泊費交通費等を含む旅行業界の一方的な仕入れで作られていることをまず頭に入れて欲しい。
もしもパック型修学旅行商品ができたなら、これは観光業界にとって一大革命だ。超閑散期に大量の修学旅行生が動いてくれ、一般客の来ない時にお金を落としてくれるなど、まことにありがたいことずくめだ。しかも旅行ピークの波もなく、一年を通して観光業界はうるおうではないか。さらに学校側がこれらパック旅行にすべて条件を合わせて修学旅行を実施してくれれば、みんなハッピーになれる。しかし実際は、旅行エージェント側が交通機関や宿泊先、食事個所、観光個所などをすべて御膳立てするということは、旅行する側は安い旅行価格と引き換えにある程度の制約がともない選択幅も狭まってくる、そういう条件がつくことなのだ。
私は修学旅行という性格上、現段階では現実にはありえないと考える。
当然出発時刻や部屋の条件、食事内容に至るまで、すべてこのパック旅行用の設定となる。(学校の諸事情は関係なく、旅行の上意見優先だ)選択できる余地は極端に少なくなるだろう。例えば北海道へスキーに行くとして、2泊3日で航空券より安いパックツアーを大量の修学旅行が現実に利用できるだろうか?もちろん、出発日はあらかじめ決められた限られた日程の中から選びぶことなる、出発時間にしても早朝出発、遅便帰着での利用しか認めないだろう。
もちろん、営業という面からみれば、出発までの打ち合わせも削除される。団体いえど旅行斡旋に関する事前連絡は書面で1、2回やりとりする程度だろう。これで団体の修学旅行がうまくいくとは思えない。
そもそも航空会社がこんな稼ぎ時に、安い修学旅行料金で、大量に団体枠を提供するなどありえないと現状では思うのだが。

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